水素社会を目指す日本、オイ、大丈夫か!?
おはこんにちばんわ!地方大学出身理学博士のA318です!
今回ご紹介する本は、水素社会に疑問を呈した書籍
「水素社会はなぜ問題か」です。
この書籍を読もうとしたキッカケですが、
数年前(この記事は2018年)自動車を水素で走らせる燃料電池や水素ステーションなどが話題になり、さらには日本政府が水素社会を目指すといったこともニュースで見るようになりました。
そのとき、水素社会っていうのに違和感を感じました。
というのも、世界の流れは電気で車を走らせることのはず、
ただ今、電気エネルギーで問題なのは長期貯蔵が困難であること(リチウムイオン電池の登場でも解決できていないはず)。
水素は長期貯蔵に優れているというメリットがあるらしい(結局水素も貯蔵法は研究段階)が、貯蔵の問題さえ解決すれば何も問題がないはずです。
そもそも物理学的な観点でも水素社会っていうのは不利です。
家電でも何でも機械は電気エネルギーを利用して仕事をします。
なので、電気の場合は
電気で保存→供給
という 2ステップで良いのですが、
水素だと
水素で保存→電気に変換→供給
という 3ステップに増えてしまいます。
エネルギーが変換されるときには、それに伴い、必ず一部は熱エネルギーなどに変換され、ロスが発生します(この辺りは第二種永久機関に関して調べるとわかると思います)。
つまり、エネルギーを水素で保存してしまうと、供給までに1ステップ増えてしまうので、エネルギーロスがでます。ましてや、一旦作った電気を水素に変換し保存して、電気に戻して使用、なんてことしてると2ステップのロスが生まれます。
水素は、エネルギー効率を考えたときに不利です。
ということを悶々と考えていて、水素社会を目指いしていることに違和感がある一方で、政府が推進するほどのことだから、ひょっとして自分の考え方間違っているのかななんて思い、このモヤモヤを解消したくて、この本を購入しました。
と、前置きが長くなりました。
この書籍についてですが、
この本は安いし、ページ数が80ページと、かなりお手軽に読める本ですが、要点が絞られていてコスパが良いと感じました。
水素社会に興味あるけど、時間がない人や読書が苦手な人におススメです!
ちなみに、大体私の考え方はあっていました(`・ω・´)v
この答え合わせに加え、
では、なぜ政府が推進するのか?
という疑問に対する答えも記載されていました。個人的にはこの部分が非常に面白かったです。ちょっと陰謀論的な感じですが、腑に落ちた感がありました。
ということで、
私と同じモヤモヤを抱えている人や水素社会に興味がある方には是非おススメの一冊です。