A318のブログ

地方国公立大学出身の理学博士が書籍を中心におススメを紹介

誤差の掛け算 割り算 の簡略計算法

おはこんにちばんわ!地方大学出身理学博士のA318です!

 

今日は、統計のお話。

科学をやっていると逃れられない統計学

誤差の四則計算(足し算 引き算 掛け算 割り算)

特に掛け算と割り算について調べていて、

大学生のころに買わされた教科書を見ていると目から鱗の計算法が記載されていました(手放さなくてよかった(´▽`) ホッ)。

 

誤差の掛け算・割り算は、偏微分を使って説明されているのがよくありますが、

 そんなものは使いません。

 また、エクセルで計算する場合はより効果的で、紹介する計算法を使用すれば引数が少なくて済みます!

早速ですが、以下の式で計算できます。

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つまり、変動係数CVを計算すれば、それを使って、誤差の足し算とおよび引き算と同様の計算方法が使えます。エクセルで計算するときに引数が少なくて済むので便利だと思います。

 

以下、間違いないか確認の計算。

z (± sz)= x (± sx) ・y (± sy)の場合を考えてみる。

sx, sy, szは、x, y, z それぞれの標準誤差です。

よく見かける標準誤差の掛け算に用いる公式は以下です。

 

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f = x・y

これを変換して、紹介した式の正しさを検証します。

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検証は省きますが、便利なことに、割り算(商)も同じ計算式です。


今回、参考にしたのは以下の教科書。改めていい書物だと感じました。 

       

クリスチャン分析化学 原書7版 I.基礎編 単行本(ソフトカバー)

 基礎はこちらで十分。

 

会社の業務や研究で実践的に分析化学が必要な方は以下のバージョンも要チェック!

   

理系博士が教える!!実践 英会話勉強法!!

おはこんにちばんわ!

地方大学出身理学博士のA318です。

 

今回は、英語コミュニケーションで仕事をする(実践ビジネス英会話)ことについてお話します。

現在私は、数十人の外国人が社員として働いている職場で研究職として働いています。チームに英語しか話せない同僚がいて、普段英語でコミュニケーションをとって仕事をしていた身として、心構えや勉強法についてシェアしたいと思います。

 

まず、初めに言っておくべきことは、

私は、たいして英語を話せません!

TOEICスコア740を取ったことはあるんですが、だからって、話せるかは別ですw

過去に、理系に求められる英語試験 TOEICの勉強法について書いたので気になる方は↓。

bookrecommendation.hatenablog.com

 

さて、出だしから正直に告白してスッキリしている著者ですが、

こんな私でも、英語だけでコミュニケーションをとり、仕事をこなすことはできます!

 

おそらく、英語であまり会話したことがない人に共通することとしては、

英語で喋ることに恐怖心があること

でしょう。

「英語間違ったらどうしよう」とか「英語で喋られて、何言ってるかわからなかったらどうしよう」とか。。。

その気持ちわかります。というか過去の自分はそんな感じでした。

しかし、勇気を持つだけで、英語で仕事をこなす程度までは必ず成長します!安心してください!

 

まず、勉強の基本概念としては、

インプットとアウトプットを設けること!

 

インプットだけ(いわゆる暗記の勉強)をするだけではなく、実際に話す場(アウトプット)を設けましょう!

まずはインプットについて。

私の場合であれば、以下のYoutube動画や海外ドラマです。

Youtube

www.youtube.com

www.youtube.com

海外ドラマ

フレンズ <シーズン1-10> ブルーレイ全巻セット(21枚組) [Blu-ray]

上の1-10は多すぎる。お試しで鑑賞したいという方は、最小単位の以下のバージョンがよいかと思います。

 フレンズ I 〈ファースト・シーズン〉 セット1 [DVD]

 

 どれも有名どころですが、実践会話の勉強には本当に役に立ちます。

ここで海外ドラマで勉強する注意点としては

吹き替えや日本語字幕で見ないこと!

字幕は出してもいいんですが、英語字幕にしてください!

基本、英語音声で鑑賞して、聞き取れなかったときのための補助として英字幕を使います。そして、英語の意味がわからなかったら、辞書で調べるか、日本語字幕にして意味やニュアンスを確認してください。そして、シャドーイング(音声を追うようにセリフを喋る)も行ってください。日本語と英語を話す筋肉は異なるので、結構疲れますが、英語を話す筋肉を作るというのも、重要だと思っています。これは英語での口頭発表のような英語を長時間話す際に円滑に話せるようにするのに有効です。そこまで長時間話さないにしろ、体で覚えるという意味合いでもシャドーイングは重要ですので、是非やってください。

海外ドラマもたくさんあるんですけど、長く続けないと意味がないので、これは自分の趣味に合ったものを選んでください。

紹介したフレンズがいいところは、普通に会話してるとこですね。っていうのは、変にSFだとか、アクションものだと、ほとんど会話がなかったり、あんまり使わないよっていう会話だったりが、多くなってしまうので、フレンズみたいに平凡な生活を描いたドラマが勉強にはよいと思います。

 

アウトプットについて、実際に話す場を設けましょうと上で言ったのですが、

「って言っても、話す場がないから困ってるんですけど。」って方も多いと思います。

これはもう甘ったれたこと言ってないで、自分でその環境を作ることに尽きると思います。著者は以下のことを試しました。参考まで。

1. 都会の方では、お酒飲みながら、英語でお話ししましょうみたいな会(若干出会い系みたいな感じになっちゃってる会もありますが)に参加

2. ネットで英会話も今の時代低コストで受ける(ネットで調べればたくさん出てきます)。

3. SNSを使って外人の友達を作る。

4. 海外の学会に行くときに、宿を外人とシェアして泊まる。

お金の掛からない方法もありますが、自己投資をしてでも環境を作り出すことも大切です。どうしてもお金を掛けずにアウトプットの環境を作ることができなければ、投資してでも作ってください。

1, 3以外は、まぁよかったかな。英会話みたいにお金がかかると手をサボれないというのもよかった。というかそれを狙ってそうした訳ですが。

初対面の外人と泊まるところまで出来る人はなかなかレアかと思いますが、なかなか楽しいものですよ。

思い切ってチャレンジすることを強くお勧めします。そして、英語で話す経験を積んでいるうちに、英語恐怖症はなくなっているはずです。

 

母国語が英語でない外人(英語ペラペラ)に、どうやったら英語しゃべれるようになるかって質問を何人かに聞いたのですが、みんな言うのは、「とりあえず、しゃべれ」ってことです。間違ってでもなんでもいいからとりあえず喋るのは一番大切で早道なんだそうです。

 

では、がんばって!

以上

 

新卒でベンチャー企業ってどうなんだ!?

おはこんにちばんわ!

地方大学出身理学博士のA318です。

 

今回は、新卒でベンチャー企業に就職するという選択肢についてのお話です。

ベンチャー企業に行きたい、または行くけど、不安っていう方に参考になればと思います。

 

私は、地方の大学院で理系の博士号を取得して、新卒でベンチャー企業に入社しました。

ベンチャー企業っていうと、いつ潰れるか不安だというマイナスイメージを持っている方々が多いと思います。

実際、周りに「不安じゃなかった?」と聞かれることがあります。

そりゃ、不安だっつーの!笑 

今の時代、大企業も潰れる時代ではあるけれども、確率が全然違うから!笑

ただ、不安よりも期待がデカかったから、ベンチャーを選びました。

 

なので、私はいつも「不安よりも期待が大きかったかな」と答えています。

 

あと、若いうちしかこういうチャレンジってできないかなと思いました。

よく大企業でスキルを身に付けてから、ベンチャーへ行った方が良いという記事を見るのですが、

スキルを身に付けた30歳後半で家庭もでき、子供の教育費云々で、安定な収入が必要っていうタイミングで、

「よし!ベンチャー企業に転職しよう!」

っていう風には絶対ならないなと思いました。

 

それなら、まだ若くて自由が利くときに (既婚でしたが子供いなかったし)、チャレンジしようという決断をしました。

ベンチャーが性にあっているだろうと思っていた(能動的にガツガツ仕事したかった)けど、やっぱり自分がアツくなれるモノを見つけられたっていうのが一番デカかったかも。

アツくなれないモノに、ハイリスクは取らないっしょ笑

 

とは言いつつも、不安をどうにか小さくしたい (期待よりも相対的に小さくしたい)という気持ちがありました。

そこで、当時読んで、勇気づけられた書籍を以下に紹介しておきます。

 

こちらは株式会社ユーグレナ代表取締役社長の出雲充さんの書籍です。

出雲さんの生い立ちからベンチャー企業を立ち上げた動機や苦労話が書かれています。

これを読んで、会社を立ち上げるっていうのは相当苦労する一方で、その苦労を乗り越えてでも成し遂げたいコトに出会うまでの過程を知ることができ、勇気づけられました。

 

 

こちらは、株式会社リバネス代表取締役 CEOの丸幸弘さんの書籍です。

こちらの記事でも書いていますが、私は博士学生のときに、リバネスインターンをしていました。その時にちょうど出版されたので、購入しました。

こちらは自己啓発本に近いジャンルになってしまいますが、ビジネスという研究とは縁のない世界に踏み入れる際に、研究者もビジネスの世界で活躍できるのではないかと。勇気づけられます。また、リバネスでの働き方も書かれていて、リバネス自体ベンチャーなので、ベンチャーってどんな働き方してんのかなーっていう参考になるとも思います。

 

 

最後にこちら、東京工業大学教授 細野秀雄さんの書籍です。

この先生は超電導でスゲー発見をした人です。

本の中身は、好きなことに打ち込んで、諦めないことが大切だ的なことが書かれています。正直この類の主張はよくあるのですが、研究者の視点から書かれているというところが特徴で、読みました。

好きなことに打ち込むことは大変だけど、粘り強く頑張ることが大切であることを改めて意識させてくれます。

 

正直、ベンチャーも浮き沈みが激しくて、入社当時の熱意とかを忘れてしまうことがあるんですよね。

そういう時、辞めるやつが結構いるのだけど、その後、良い思いしているのは、半分かそれ以下という感触です。

とりあえず、粘り強くがんばるのが一番なのかなと、この記事を書きながら、

改めて思わされる筆者でした。。。

 

以上

 

 

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水素社会を目指す日本、オイ、大丈夫か!?

おはこんにちばんわ!地方大学出身理学博士のA318です!

 今回ご紹介する本は、水素社会に疑問を呈した書籍

「水素社会はなぜ問題か」です。

 この書籍を読もうとしたキッカケですが、

数年前(この記事は2018年)自動車を水素で走らせる燃料電池水素ステーションなどが話題になり、さらには日本政府が水素社会を目指すといったこともニュースで見るようになりました。

そのとき、水素社会っていうのに違和感を感じました。

というのも、世界の流れは電気で車を走らせることのはず、

ただ今、電気エネルギーで問題なのは長期貯蔵が困難であること(リチウムイオン電池の登場でも解決できていないはず)。

水素は長期貯蔵に優れているというメリットがあるらしい(結局水素も貯蔵法は研究段階)が、貯蔵の問題さえ解決すれば何も問題がないはずです。

 

 そもそも物理学的な観点でも水素社会っていうのは不利です。

家電でも何でも機械は電気エネルギーを利用して仕事をします。

なので、電気の場合は

電気で保存→供給

という 2ステップで良いのですが、

水素だと

水素で保存→電気に変換→供給

という 3ステップに増えてしまいます。

エネルギーが変換されるときには、それに伴い、必ず一部は熱エネルギーなどに変換され、ロスが発生します(この辺りは第二種永久機関に関して調べるとわかると思います)。

つまり、エネルギーを水素で保存してしまうと、供給までに1ステップ増えてしまうので、エネルギーロスがでます。ましてや、一旦作った電気を水素に変換し保存して、電気に戻して使用、なんてことしてると2ステップのロスが生まれます。

水素は、エネルギー効率を考えたときに不利です。

 

ということを悶々と考えていて、水素社会を目指いしていることに違和感がある一方で、政府が推進するほどのことだから、ひょっとして自分の考え方間違っているのかななんて思い、このモヤモヤを解消したくて、この本を購入しました。

 

と、前置きが長くなりました。

この書籍についてですが、

この本は安いし、ページ数が80ページと、かなりお手軽に読める本ですが、要点が絞られていてコスパが良いと感じました。

水素社会に興味あるけど、時間がない人や読書が苦手な人におススメです!

ちなみに、大体私の考え方はあっていました(`・ω・´)v

この答え合わせに加え、

では、なぜ政府が推進するのか?

という疑問に対する答えも記載されていました。個人的にはこの部分が非常に面白かったです。ちょっと陰謀論的な感じですが、腑に落ちた感がありました。

ということで、

私と同じモヤモヤを抱えている人や水素社会に興味がある方には是非おススメの一冊です。

 

ベンチャー企業ってどうなの!? 就職先としてのメリット、デメリット

おはこんにちばんわ!地方大学出身理学博士のA318です。

 

今回は、就職先としてベンチャー企業ってどうなの?っという疑問にお答えしていきたいと思います。

私は、バイオ系(生命系)の博士号取得後、ベンチャー企業(IT企業ではありません)に新卒で就職しました。

ちなみに、私の博士課程の過ごし方はこちら

イメージしやすいように、当時の会社の状況を少しお話しすると、

立ち上げ直後ではなく、創立5年は経っていて、資金も結構集まり、採用枠も増やし始めて戦闘力アップという時期ですね。

なので、全社員の1割(10%)くらいを毎年採用していた感じでした。

電気機器メーカー大手のP社でも、約0.2%なので、驚異的な数字ですよね。

 

【デメリット】

  • 新人教育が甘い!
  • 優秀な人材ばかりではない!
  • 社内のルールがカッチリ決まっていない!
  • 不確実性が高い!(倒産するリスクが高い)
  • 福利厚生が充実していない!

 

「新人教育が甘い」

これは、急成長フェーズでは顕著に表れると思います。

前述したように、全社員の1割も新人が入ってくると面倒見切れない部分が多々でてくるんですよね。ただし、採用人数が1割以下であれば、面倒を見れないということは少ないと思います。

そもそも教育システムすらちゃんと組めていない状態であることも多いです。一方で、大企業は、教育システムがちゃんと組まれているところが多いです。この大企業の新人教育にもムダはたくさんあるので、そんなものは省いてしまって、実務で成長したいって人にはメリットになりますが。

「優秀な人材ばかりではない」

これは意外に思われる方もいるかもしれません。ベンチャーなんだから優秀な人が集まって、ガツガツやっているんでしょ?みたいなイメージを皆さんお持ちだと思います。これは考えれば当たり前なのですが、

優秀だったらとりあえず、大企業にいくでしょって話w 

特に、立ち上げて少し人を増やしていく段階のとき(10数名規模にする)ときは、優秀な人材というのはなかなか集まりません。そりゃ、みんな大きなリスクは取ろうとしません。創業者数人は優秀でも、人材不足でかき集められた人は、残り物という人たちが多いように思います(これは諸説あり)。仮に仕事ができても極度のコミュ障でチームで仕事が進めにくかったりします。したがって、ベンチャーは優秀者集団だという極端な美化はしない方がよいと思います。ただし、これは大企業でも一緒で、なんでこんな奴が大企業にいるの?みたいなのは、必ず一定数います。そういう意味では、べんちゃーも大企業も変わりません。

「社内ルールが決まっていない」

これは、メリットにもなりうるのですが、ベンチャーは社内ルールを決めていく途中段階という感じなので、なんとなくのルールになっていることもあります。小さいとろこでは、休憩の時間であったり、共通物品の持ち出しルールであったり。こういった細かいところは、就職前には気にも留めませんが、案外、働いている中で小さなイライラが溜まっていくかもしれません。特に几帳面な方は。ある意味ルール作りは、あなたが声があげれば、あなたの思うようにルールを作ることもできるので、新入社員でも、あなた次第で会社のカラーを決めていくことができます。

「不確実性が高い!(倒産するリスクが高い)」

倒産リスクは当然、高いのは承知の上だと思うのでこれは解説する必要はないでしょう。

 「福利厚生が充実していない」

これもまぁ、資金の少ないベンチャーであれば容易に想像がつくので割愛します。

 

【メリット】

  • 影響力を持てる存在になれる!
  • 仕事量は自分の裁量で決めれる!
  • 成功すれば(IPO)、リターンがでかい!

 

「影響力を持てる存在になれる」

これはベンチャーに行く理由の大きなウェイトを占める方が多いかもしれません。ベンチャーは比較的人数も少ないですから、自分のアイデアが採用される確率も高く、仕事を与えられるというよりは、自分で仕事を決める、または作る、という感じです。つまり、極端に言えば、自ら会社の問題点を見つけ出し、その解決手段を提案、実行するという流れになります。私自身も入社初年度から、自分自身の影響力を感じることができ、チームの方向性などに私の意見がかなり反映されました。現在も自分のアイデアに基づいた研究を進めさせていただいていて、やらされ感がないので、かなり楽しく研究をできています。逆に、仕事を与えてもらいたい人にはなかなか厳しい環境かもしれません。実際に

博士課程の世界とは? 実話をお教えします! - A318のブログ

 で紹介した旧帝大出身博士の同僚は苦労しています。おそらく指導教員の言われるがままに学生時代を過ごしたんだろうと思われます。こんな環境から急に、アウトプットをたくさん出さなければいけない環境に飛び込むとなかなか対応できないのは当たり前です。

「仕事量は自分の裁量で決めれる」

大企業なんかだと、残業が厳しく規制されていたり、裁量労働制でも、土日に許可なく出勤することはなかなか難しい会社が多いと思います。ベンチャーはこの辺りはさほど厳しくないところが多いようです。たくさん働きたいのに、働きすぎないようにプレッシャーがかけられるというのは少ないと思います。

「成功すれば(IPO)、リターンがでかい」

これは報酬面の話ですが、仮に給与は少ないにしても、ストックオプションなどの上場前の自社株を持てる制度を導入しているところが多いですから、IPO(上場)すれば株価が100倍になり、それを売却すればキャピタルゲインにより大きな収入を得ることが可能です。むしろ、ベンチャーはこれをエサに優秀な人材を集めようとする側面もありますからね。ストックオプションのリターンは

上場前ベンチャーでストックオプションをもらえば億万長者になれるのか? | FastGrow

を参照してください。

 

失敗するなら若いうち!自分の力で大きな仕事を成し遂げたい!といった野望をお持ちの方は、ベンチャー企業と相性が合うのではないでしょうか。

今回の投稿では、数的にはデメリットの方が多くなっていますが、

私と同じくベンチャーに行った後輩は仕事が楽しいと言っていました。

一方で大企業に行った後輩は、与えられた仕事をちゃくちゃくとやるのみで、楽しくはないです。と言っていました。

データ数が少ないので、ここから何か言うつもりはありませんが、

ベンチャーでも楽しく仕事できるし、大企業だから楽しいってことはないと思います。

 結局は、あなたの価値観次第で、何に幸せを感じるか、なんじゃないでしょうか。

 

以上

 

理学博士が教えます! 博士号取得者の進路

おはこんにちばんわ!地方大学出身理学博士のA318です!

 

今回は、博士号取得者の進路についてお話します。

私自身、博士課程の学生だった頃、博士に進んだものの進路の不安を抱いていました。

無事、博士号も取得し、研究者として企業で働いている身として、

「研究が好きだから、研究者になりたいから、博士課程に進みたいたいよーでも、不安」という人

「いざ博士過程に進んだけど、不安www」といった人

のお役に立てればと思います。

まず、博士過程に進学することを考えたことのある方のほとんどが、「博士100人の村」をご存知でしょう。

すごくラフでコミカルタッチで描かれたものがこの童話?wになります。

ちょっと古いですが文科省が公表している資料では、もう少し詳細な情報がわかります。

これを見ると、

理系の博士(理、工、農)は70%近く就職しています。

そのうち、約半分は大学や研究機関となっていますから、これはいわゆるポスドクであったり、助教だと思われます。実際、私の周りも、この統計と一致していて、半分くらいは、アカデミアって感じですね。ただ、3割も無職であったり、行方不明ってことはないですw もちろんこの文科省のデータは、修了直後の進路だけではないので、私の周りでも無職という人が今後出てくる可能性はありますが、そんな事態になるとはあまり思いません。

皆さんの周りにもいるかもしれませんが、こういう無職になるような人っていうのは、どうしようもないコミュ障であったり、怠け者、っていう方が多いんじゃないかなーと個人的には思います。

ご存知の方が多いと思いますが、7割は就職できているといっても、その内の5割のアカデミア職は多くが任期付で、大体1ー7年間の契約社員ということです。この期間が終われば、就活して、別の所属先を見つけなければいけません。まぁ、結構キツいですよね笑

私は、このアカデミアの世界の夢、希望のなさに、博士過程に進学する時点でアカデミアの世界には入らないと私は決意していました。

こういった統計的な情報は、多少参考にはなるのですが、ここから得られることは少ないです。

博士号取得者にはどのような就職先がありうるのだろうか、という個々の事例を知りたい方が結構いると思います。

そこで、参考になる本は、今は中古しかないようで申し訳ありませんが、

 

  

女性に焦点を絞ったものでは(新書あり)

 

 

これらの本では、博士号取得者がどのようなキャリアに進んだのか個々の事例が紹介されています。

これらの本はリバネスというベンチャー企業が出版しています。実験教室を開催したり、企業や人を繋げて新事業を創出するなど、支援事業がメインの企業です。

実は、私はリバネスインターンにいっていたことがありますw

だからといってリバネスの回し者ではないのですが(リバネスを持ち上げたところでリバネスは私に何もしてくれません笑)、企業内部の様子を知っている立場です。

HPにも書いていますが、博士号取得者がかなり多い企業です。なので、博士号取得者の繋がりがかなり広いので、こうしたインタビュー記事を集めやすいのです。

先輩にや、友人に博士がいない、少ないという方には上記の書籍は、活き方を考える上で、ホント役に立つかなと思います。

 

以上

 

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博士課程の世界とは? 実話をお教えします!

おはこんにちばんわ。地方大学出身理学博士のA318です。

 

 今回は、いばらの道、博士課程の世界についてお話ししたいと思います。

私は、2016年3月に、地方の国公立大学で理学博士を取得しました。

まぁ、正直、楽な道のりではなかったですね。楽するつもりもありませんでしたが、

 

全国の大学で理系の博士号を取得するには、論文を第一著者(ファーストオーサー)で少なくとも一報(厳しいところでは、プラス共著論文一報)を出さなければいけません。この一報が出ず、博士課程4年生、5年生(D4、D5)と、言ってしまえば、

博士課程に進んでも留年のような事態が発生します。

実際に先輩や後輩などにこういう人がいました。

 

幸いにも、私の場合は、D1の終わりに、一報だすことができました。

これで要件は満たされたわけですから、一安心ですv(。・ω・。)ィェィ♪

と思いきや

論文発表直後の中間発表(指導教官以外の教授2、3人に進捗を口頭で発表する)で、

「こんなレベルで博士号はやれん」と言われた私 Σ(゜Д゜;)

確かに大した内容の論文ではないので、ショックだった反面、納得できるコメントでした。

そうは言われたものの、これまでほぼ土日なく、毎日8:00-23:00まで実験や文献調査、勉強をやり続けてきたので、さすがに将来見据えて(学術業界に残るつもりはありませんでした)過ごした方がいいだろうという結論に至り、これまで研究のために割いてきた時間を少なくし、社会勉強として本を読み漁り、プラス6カ月インターンにいくことにしました。インターン先では、多くの博士号取得者が働いているところで(研究職ではありません)、研究者以外の博士としての活き方を見せていただいたなと思います。

そういった体験で様々な道を知る中で、「やはり俺は研究がやりたい」と改めて思えるようになり、インターンを終えた後、企業の研究職を探し始めました。

これが、 D2の冬です。

そして面白い企業(大企業ではありません)を見つけて見事D3になる頃には内定をもらい、現在、研究者として働いています。

中間発表で厳しいこと言われた私は、インターンや就活をする間も研究は普通に進めていて(この辺りでは、彼女と過ごしたり、就活や読書に時間を費やすために土曜日午後と日曜は休みにしてました。平日もラボにいるのは8:00-21:00にしました)、最終的に、卒業までにファースト2報、セカンド1報という業績を残すことができました。

 

ちなみに、職場で旧帝大出身(学部から)の博士号取得者の同僚がいます。しかも学振D1を勝ち取った人物。

しかし、一緒に仕事していて、

は?っていうくらいのレベルです。私の方が優秀だとかではなく、普通に修士卒のあの人の方が、優秀でしょみたいな感じ。

指導教員が優秀で、棚からボタモチ的な形でDC1や博士号を取った類だと思われます。ある意味、指導教員に恵まれなかったわけですね。私は学振を勝ち取ることはできませんでしたが、地方大学出身でも、博士課程という荒波を真っ当に過ごしていれば、温室育ちの旧帝大博士(もちろん優秀な人もいます)とは全然レベルが違うことがわかりました。おそらく、博士課程でこういう能力を身に付けるべきみたいなことを普段から考え、それを習得するよう意識して過ごせていなかったのだと思います。

そうならないために、何を意識して博士課程を過ごすべきかは下記の本が非常に参考になります。

 

  

 

また、職場にアメリカ、イタリア、ロシア、台湾出身の外人が結構います。

その中に博士号取得者も何人かいるのですが、

日本の博士は世界でやっていける

という印象。

研究計画の組み立て方などができていなかったり、科学の基礎がしっかりしてないがゆえにトンチンカンな実験をしていたりします。

上で紹介した書籍を参考に

博士課程で、ちゃんと研究に向き合っていれば、世界でもやってけると思います。

 

以上、

いばらの道でも、自分次第でなんとかなりますよ。

 

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